洗浄物の清浄度評価② 光学顕微鏡による外観観察

洗浄物の清浄度評価② 光学顕微鏡による外観観察

サマリー

・光学顕微鏡による外観観察は、洗浄性良否の判断に適する。
・洗浄不良の発生原因までは特定が困難。特定には不良個所の元素分析等が有効となる。

光学顕微鏡による外観観察について

汚れ成分(フラックス残渣等)を確認するだけではなく、様々な洗浄不良(金属の変色、樹脂へのケミカルアタック等)が迅速に検出できるため、洗浄物の清浄度評価においては、最も一般的な評価方法です。一方、判断が難しい状況(わずかな外観変化)の場合は、観察者によって評価結果が異なることがあります。

洗浄不良が発生した場合の原因究明は?

洗浄不良の有無を判断したい場合、光学顕微鏡による外観観察は、非常に優れた評価方法です。しかしながら、洗浄不良の発生原因まで特定することは難しいです。不良原因を特定するためには、状況確認(不良発生に至った経緯の確認)が最も重要ですが、不良箇所の元素分析(SEM-EDS分析等)も有効です。

 

光学顕微鏡の原理

光源から出た光は、洗浄物表面で反射した後、レンズを通過して検出部に到達します。検出部まで到達した光が、光学顕微鏡の観察像となります。

機種、観察条件の影響について

光学顕微鏡の機種によって、「光源・レンズ・検出部の種類・配置」が異なるため、同じ洗浄物を観察しても、観察像が異なることがあります。観察条件(観測倍率、光量の設定、光の当て方)が異なる場合も同様です。複数の洗浄物を比較する際は、機種・観察条件を同じにする事が重要です。

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