洗浄物の清浄度評価① 残留イオン分析

洗浄物の清浄度評価① 残留イオン分析

サマリー

・残留イオン分析とは、洗浄物の清浄度を残留イオン量から評価することを指す。
・残留イオン量が少ないほど、洗浄物の洗浄度が高く、洗浄性良好である。

残留イオン分析について

残留イオン分析は、洗浄物に残存しているイオン量を測定することで、洗浄物の清浄度を評価します。コンタミノメーター法と、イオンクロマトグラフィー法があり、いずれも数値化された分析結果が得られるため、管理基準の設定が容易です。一方、イオン残渣以外の洗浄不良(洗浄物の変色等)は検出できませんので、光学顕微鏡による外観評価との併用が好ましいです。

測定原理

 

測定結果の診断

残留イオン量が少ないほど、洗浄物の清浄度が高く、洗浄性良好であると判断します。MIL規格(MIL-STD-2000A)、及びIPC規格(IPC-J-STD001)では、残留イオン量が1.56μg/cm2(NaCl換算)以下であれば、清浄度が高いと判断されます。ただし、現在の電子部品・電子基板では、より高い清浄度が要求されます。

NaCl換算とは

コンタミノメーター法のようにイオン種を特定できない場合は、イオン種がNaClであると仮定(換算)して、全イオン量を算出することが一般的です。

 

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