一般的な使用方法

グリコールエーテル系洗浄剤の使用方法と特徴

サマリー

・グリコールエーテル系洗浄剤は安全面や健康に対して影響が少ない反面、リンス廃水が多くなる。
・近年では、リサイクル可能な一液型洗浄剤の開発にも各社力を入れている。

グリコールエーテル系洗浄剤の使用方法(洗浄フロー)

「グリコールエーテル系洗浄剤」を使用した電子基板の洗浄プロセスには、図1に示すの4つの工程があります。まず、電子基板上のフラックスやイオン性物質等の「汚れ」を溶解・分散させるために洗浄剤中に基板を浸します。次に、「汚れ」を除去した基板をプレリンス槽に投入し、汚染物を含む洗浄液をリンス液(純水など)に希釈、分散させます。その後、基板上にわずかに残る洗浄液を仕上げリンス槽で清浄化し、最後に乾燥炉にて付着したリンス液を乾燥させます。

図1. グリコールエーテル系洗浄剤の洗浄フロー(一例)

グリコールエーテル系洗浄剤のメリット・デメリット

「グリコールエーテル系洗浄剤」の洗浄プロセスでは、主として水を使用するため、非引火性、低臭気、低毒性など、安全面で様々なメリットがあります。一方で、リンス工程において多量の廃水が生じるというデメリットもあります。通常、廃水量は生産量に比例しますので、大規模な生産設備になればなるほど廃水処理が必要となります。

近年当社では、「洗浄廃水の低減」をテーマに掲げ、リンス不要かつリサイクル可能な一液型洗浄剤の開発にも注力しています(図2)。

図2. 一液型洗浄剤の洗浄フロー(一例)

 

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