金メッキの変色

金メッキの変色

サマリー

・金メッキの変色は、メッキ厚が薄い場合やメッキが不完全な場合、下地のニッケル層の溶出により発生する。
・乾燥前に十分に液切りをしたり、アルコールリンスを行うことで、抑制できる。

金メッキの変色について

金メッキの変色は下地ニッケルの溶出により、金表面にニッケル酸化物が発生することで起こる現象です。リンス水の液切り不足が原因で、外観不良やワイヤーボンディング不良といったトラブルを引き起こします。
ニッケル酸化物が微量の場合は変色として目視確認することは難しく、EDX分析でも問題に気付かない場合もあります。メッキ厚が薄い場合や、金メッキが不完全でニッケルが表面に露出していると発生し易くなります。

発生メカニズム

①水リンス時に、金メッキの細孔を通してニッケルが水に溶出し、表面へ移動してきます。リンス水の温度が高いほど溶出度は高くなります。
②ニッケルの溶出は加温によって加速されるため、乾燥時にメッキ表面に水滴が残っていると、ニッケルが析出し易くなります。
③水分が揮発するとニッケルが酸化され、酸化ニッケルとなって固着し、金メッキ表面にシミ、変色が発生します。

解決策

・加熱乾燥前に液切りを十分に行い、金メッキ表面の水滴を減らす
・アルコールリンス(パインアルファ ST-550)を行なう
※詳細はこちらまでお問い合わせ下さい

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