廃水対策

廃水対策

洗浄における廃水について

一般的な洗浄プロセスは、洗浄工程、リンス(すすぎ)工程、乾燥工程から成り立っています。洗浄工程では、洗浄剤によって被洗浄物から汚れを分離・溶解させ、次のリンス工程ではリンス液によって被洗浄物から分離された汚れ成分や洗浄剤成分を置換します。最後の乾燥工程では、被洗浄物からリンス液を除去します。

 

近年では環境面・安全面への配慮から、洗浄工程に水系洗浄剤や準水系洗浄剤を使用するケースや、リンス工程に純水を使用するケースが多くなっています。リンス工程で使用された純水は、洗浄剤成分や汚れ成分を含んでいるため、廃水として処理されます。

 

リンス工程が必要な洗浄剤では、洗浄規模にもよりますが、多量の廃水が生じます。廃水量を削減するためには、リンス水中の有機物濃度を減らす方法が効果的であり、洗浄槽~リンス槽の間に液切り工程を追加するなどして、洗浄液の持ち込み量を少なくする工夫も大切です。

廃水の規制について

環境規制の観点から、各国で廃水の基準が設けられています。日本では、水質汚濁防止法や下水道法に基づき、廃水中の有害物質、有機物、無機物の許容含有量やpH、COD(化学的酸素要求量;水中の被酸化性物質を酸化するために必要な酸素量)などについて許容値が設けられています。海外では、さらに厳しい基準を設けているケースもあり、例えば中国のある地域では、化学物質を扱う工場に対して生産量あたりの廃水量を制限している他、リンや窒素を含む廃水の排出を無くすことも要求しています。

 

このような基準を満たすためには、廃水処理設備が必須となります。しかし、廃水処理方法は、国や地域、廃水中の成分や量によっても様々であり、全てに適合した設備を導入するとなると、多くの時間やコストを費やすことにもなりかねません。このような背景から、“廃水を処理する”のではなく、“廃水そのものを出さない”という考え方が広まりつつあります。

廃水削減に向けての荒川化学の取り組み

当社で販売しております産業用洗浄剤「パインアルファシリーズ」は、水リンス不要の製品も取り揃えております。洗浄工程からリンス工程まで同じ液で洗浄することが可能な「一液型洗浄剤」は、蒸留再生によって繰り返し使用でき、廃水や廃液の量を大幅に削減する事が可能です。また、水リンスの代わりにフッ素系溶剤を用いた「コソルベント洗浄システム」も開発しています。

 

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