環境対応(オゾン層保護)

環境対応(オゾン層保護)

オゾン層の破壊について

オゾン層とは、地表から約10~50km上空の成層圏にあるオゾン(O3)濃度が高い部分のことで、太陽からの有害な紫外線を吸収し遮断する作用があります。これによって、地球上の生態系が守られています。

 

しかし、人間が排出したオゾン層破壊物質(塩素や臭素を含む物質)によってオゾン層の破壊が進み、オゾンホール(オゾン層の欠損)が生じています。オゾン層破壊物質として代表的なものには、冷凍機や空調機器の冷媒として使用されてきたフロンや消火設備に使用されてきたハロンがありますが、電子部品の洗浄に使用されるハロゲン系洗浄剤の一部(CFC-113、HCFC-225など)もその中に含まれています。これらの物質が成層圏まで運ばれると、紫外線を受けて分解し、ラジカルという物質を生じます。ラジカルは連鎖的・触媒的に作用してオゾンを分解するので、ラジカル1個で約10万個ものオゾン分子を分解してしまいます。

 

個々の化学物質がオゾン層に及ぼす影響は、安全データシート(SDS)などに記載されているオゾン層破壊係数(ODP)により知ることができます。ODPは、トリクロロフルオロメタン(CFC-11)が破壊するオゾンの量を1.0として、各物質のオゾン破壊量を相対的に表したものです。この値が大きければ大きいほど、オゾン層への影響も大きくなります。

オゾン層保護のための法規制の動向

オゾン層の破壊を抑制するための国際的な取り組みとして、モントリオール議定書(1987年)などが挙げられます。日本国内においても、オゾン層保護法(1988年)が制定され、モントリオール議定書等で定められたオゾン層破壊物質(特定物質)の削減スケジュールを設けるなど、生産や消費を規制する動きが活発化しています。最近では、ハイドロクロロフルオロカーボン(HCFC)が2020年に全廃される方針が立てられています。

オゾン層保護に向けての荒川化学の取り組み

当社では、オゾン層への影響が無い産業用洗浄剤「パインアルファシリーズ」を販売しています。また、従来のハロゲン系洗浄剤をお使いのお客様に向けて、オゾン層破壊係数ゼロのフッ素系溶剤を用いた「コソルベント洗浄システム」も開発しています。

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